透明な夜

透明な夜のにおい
透明な夜の空
それを感じたのは確か、浅草の夜だ

近くで遠い。

渇望された明日を忘れないための今日

誰かが望んで、でも僕はふつーに生きて
それが正しいのかなんて考えてたら
もしも死ぬとき
「誰か無駄な命をくれ」って思うのかなぁ


どうでもいいよって投げ出せるヤツは身軽だ

今日、僕は生きる夢を設定した。

形には残さない、数日で消えるなら、その程度の物だから。

今日という日を誕生日にしたい

君と会う日を全て

君を失った日を全て

忘れたくない。

まだ、何年も前のまま、君は

改札で
向かいのホームで
面影見せるから
泣いて見せたくなる

僕を空色に、染められるのは君だけだったから

もう戻らない刻ばっかり
いつも見掛けるのはあの時のまま
僕の中で君は塗りつぶせない

全てなげうって好きになった
いけないのに好きになった

苦しくて裂いたのも僕からだ
好きすぎて、なんて死ねばいい

真っ黒になるべくしてなった僕だ

いつも景色は君の匂いがしてた

今日を誕生日にしたい

君が居なくなった日も
 透明な今日も
君に出会った日も
 透明な昨日も
忘れたくない。

いつだって君を見つけられたのに

忘れたくない
   君のこと消して
君に会いたい
   もう泣きたくない

いいんだ、忘れなくて

僕は忘れないことで僕を保ってるよ

まだ欠片くらい残ってる空色が

僕を輝かせてくれる